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看護学部 開設記念シンポジウム 新しい経済成長と関西経済

暮らしの中の医療 -みんなで考えるこれからの看護-

2011年10月14日(金)、大阪市中央公会堂において、本学看護学部の開設を記念したシンポジウム「暮らしの中の医療-みんなで考えるこれらの看護-」を開催しました。
当日は、『チームバチスタの栄光』などの著書で有名な医師の海堂 尊 氏をお招きし、「カラダを知ろう、医療を知ろう」と題した基調講演を行ったほか、AEDの使用に関する特別講座、海堂氏をはじめ様々な医療や看護に携わる先生方によるパネルディスカッションを行いました。
悪天候の中、シンポジウムには医師や看護師などの医療従事者、大学の研究者、高校生など約800人にご参加いただき、盛大に実施することができました。

開催概要

[開催日] 2011年10月14日(金)
[会  場] 大阪市中央公会堂 大集会室
【主催】 摂南大学
【後援】 (株)読売新聞大阪本社、(社)大阪府看護協会
【協力】 (社)枚方市医師会、(社)寝屋川市医師会、(社)交野市医師会、NPO法人大阪ライフサポート協会、
京阪電気鉄道(株)

プログラム

時間内容テーマ
16:30~16:35 学長挨拶
16:35~17:35 基調講演 カラダを知ろう、医療を知ろう
17:40~18:00 特別講座 暮らしの中の救急医療講座
18:10~19:10 パネルディスカッション 暮らしの中の医療-みんなで考えるこれらの看護-

基調講演

「カラダを知ろう、医療を知ろう」講師:海堂 尊 氏

[講演内容]

医療というものは健康な時は優先順位が低いのですが、病気になると途端に最優先事項になります。医療を正しく理解することは自分自身を守り、健全な市民社会を構築していくうえで、とても大切なことなのです。
みなさんは自分の体の中の"地図"が描けますか?心臓や肺、胃、すい臓、腎臓、腸など"カラダ地図"を正しく描けることは、自分自身の"カラダを知る"ことです。人体というものはとても複雑にできています。"カラダを知る"ということは、それが正常に機能していることがすごいことだと知ることの第一歩なのです。生きていることの素晴らしさを実感すると、多少辛いことがあってもめげずに頑張っていけます。その意味では、自分のカラダ、土台(ベースメント)を知ることは、人生を豊かにしてくれるものだと思います。
現在、日本で行われている死因チェックは、体表面から調べる「検案」と「解剖」が中心です。人生や市民社会を豊かで明るくするという意味では、医療現場に「Ai(死亡時画像診断)」を導入し、日本の死因究明制度を立て直すことが不可欠です。検案で死因がわかる確率は10%、解剖は75%と言われていますが、解剖は日本全体の3%しか行われていないのが現状です。Aiは遺体を傷つけることなく即座に死因が解明できるため、世間に広がる不確定な"風評被害"から遺族を救うことができるのです。Aiを医療従事者で行い、医療現場に置くことによって、司法解剖がきちんと行われているかの監査もでき、Aiの透明性を守ることにもなります。Aiを導入することは、みなさんの生活を守ることにつながるのです。
現場の医師や看護師、技師たちはみなさんが健康で幸せに過ごすことができるように日々、仕事をしています。みなさんも、日本の医療をよりよいものにするために、医療にもっと関心を持ってほしいと願っています。

特別講座

[大阪ライフサポート協会によるAED操作の実演]
[京阪電気鉄道の職員による説明]

「暮らしの中の救急医療講座」
協力:NPO法人大阪ライフサポート協会、京阪電気鉄道(株)
大阪ライフサポート協会理事長・西本泰久氏から、AED(自動体外式除細動器)の効果や使用法などに関する説明の後、同協会員2人による実演を行いました。
引き続き、京阪電気鉄道の職員2人により、同路線におけるAED設置状況や電車内の非常通報装置の説明、AED使用による心肺蘇生の成功事例などをご紹介いただきました。

[AEDに関する説明]
大阪府では年間約6,000人が突然死で亡くなられており、その半数強が心臓突然死です。心臓突然死は、心肺蘇生とAEDを使って電気ショックを与える蘇生処置が早いほど救命率が高くなり、後遺症を軽減することが可能になります。
近年、AEDは駅などの公共の場所に多く設置されており、使い方はとても簡単です。ふたを開けてスイッチが入ると、自動音声で具体的な使用手順が流れるので、その指示に従って処置を行います。 肝心なのは、倒れている人を助けようという気持ちと声をかける勇気です。心肺蘇生の主役は私たち市民一人ひとりなのです。

パネルディスカッション

パネリスト
海堂 尊 氏 杉本 壽 氏 豊田 百合子 氏 後閑 容子
海堂 尊 氏
医師、作家
杉本 壽 氏
星ヶ丘厚生年金病院
病院長
豊田 百合子 氏
大阪府看護協会
会長
後閑 容子
岐阜大学医学部看護学科
教授
摂南大学看護学部
学部長就任予定
コーディネーター
荻田 喜代一
荻田 喜代一
摂南大学薬学部
学科長・教授

[日本の救急医療体制について]

杉本氏 現在日本では、年間約2,500万人の救急患者が発生しており、そのうち90%以上が外来処置の初期救急医療(1次救急)であり、最も重篤な3次救急はわずか1%です。今後、救急医療体制をどうしていくかは大きな課題ですが、よりよい医療を提供するにはまず、日々進化する技術革新とチーム医療がうまく融合し、全体のレベルが上がっていくことだと思います。
荻田 医療現場では看護師の力も非常に大切です。
後閑 看護師が活躍する場は病院だけでなく、助産施設や訪問看護、検診機関、介護福祉施設、学校、会社など様々です。
豊田氏 看護師の領域も広がりつつあります。特定の専門分野で高い能力を発揮する「専門看護師」や、特定の分野でケアの実践に取り組む「認定看護師」、さらには医師の役割の一部を担う「特定看護師」が動き出しました。こうした動きは、看護師にとってキャリアアップにつながります。
後閑 看護師の役割のひとつは、患者さんのQOL(生活の質)の向上のために、病気のケアだけでなく心理的な問題も含めて寄り添い、豊かな療養生活を送れるようにサポートしていくことです。
豊田氏 大阪では約9万人の看護師が働いていますが、医療と暮らしの両面を支える看護師が今、求められています。

[チーム医療の中で看護師に求められる人材像について]

海堂氏 医師が方向付けした治療方針は必ずしも患者さんにとって望ましいものとは限りません。そのような場合でも、看護師は患者さんの気持ちや立場に立って寄り添うケアをしていく役割が求められていると思います。
豊田氏 大阪府看護協会では職場環境を整えるなど様々な方策に取り組んでいます。看護師はすぐには成果が出ない"遅咲きの仕事"ですから、短期間で離職するのは国家の損失です。キャリアを積めば積むほどやりがいが生まれ、チャンスと可能性は無限に広がります。人材育成する際にはぜひ、"効率的で効果的な医療を提供できる人材"を育てていただきたいと願っています。
後閑 摂南大学が新設する看護学部は、「科学的な根拠に基づき看護を計画的に実践する能力」「特定の健康課題に対応する実践能力」「ケア環境とチーム体制整備に関する実践能力」「専門職者として研さんし続ける基本能力」を兼ね備えた、持続力のある看護職者の養成を教育目標とし、「知識」と「技術」「態度」の確実な修得を目指します。また、既設の薬学部と連携した授業を行い、病棟業務に必要な「薬の知識」も十分に教授します。
豊田氏 看護師の領域も広がりつつあります。特定の専門分野で高い能力を発揮する「専門看護師」や、特定の分野でケアの実践に取り組む「認定看護師」、さらには医師の役割の一部を担う「特定看護師」が動き出しました。こうした動きは、看護師にとってキャリアアップにつながります。

[患者が参加する医療について]

杉本氏 医療は患者さん一人ひとりの問題です。患者さんも病院や医師任せではなく、主体的な立場で医療の基礎知識を身に付けると同時に、「医療はみんなの共有財産である」という見方を持ってほしいです。
海堂氏 医療の基礎知識を身に付けるのは必須なことで、そのために色々な勉強をする、それを積み重ねる方法論を探していけばよいのではないでしょうか。
荻田 これからの医療に大切なことは、「コンプライアンス=患者さんが指示通りに服薬しているか」と、「アドヒアランス=患者さんが積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けているか」の2つのバランスが保たれていることだと思います。これからの医療は、患者さんも積極的に治療に参加し「目的達成のための同志」としてみんなで考える医療を進めていくことを願っています。

(2011年11月12日 読売新聞大阪本社版掲載記事より)

当日の模様

会場の様子学長挨拶基調講演(カラダ地図を描く海堂氏)
会場の様子 学長挨拶 基調講演
(カラダ地図を描く海堂氏)
基調講演(高校生の質問に答える海堂氏)特別講座(NPO法人大阪ライフサポート協会)特別講座(京阪電気鉄道)
基調講演
(高校生の質問に答える海堂氏)
特別講座
(NPO法人大阪ライフサポート協会)
特別講座
(京阪電気鉄道)
パネルディスカッションパネルディスカッション記念品配付
パネルディスカッション パネルディスカッション 記念品配付

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